簿記検定試験にはいくつかの種類があり、この日商簿記検定は他の簿記検定を比べもっとも知名度の高い簿記検定試験です。
また、受験者数ももっとも多く、年間受験者数が約40万人のマンモス検定です。
本記事では、この日商簿記検定の特徴や各級ごとにポイント、合格のための秘訣を説明していきます。
本記事の内容
・日商簿記検定とは?
・各級ごとの特徴
・日商簿記検定に合格するための秘訣
日商簿記検定とは?
簿記検定と言えば日商簿記検定と言われるぐらい知名度のある試験です。
また、知名度だけでなく受験者数も簿記検定の中では1番多い試験です。
ここでは、そんな日商簿記検定の詳細をお伝えしていきます。
・主催団体
日本商工会議所
・試験級
1級、2級、3級、簿記初級、原価計算初級
・受験料
1級:7,850円(税込)
2級:4,720円(税込)
3級:2,850円(税込)
簿記初級:2,200(税込)
原価計算初級:2,200(税込)
・試験時間
1級:3時間(前半90分、後半90分で途中休憩あり)
2級:2時間
3級:2時間
簿記初級:40分
原価計算初級:40分
・合格基準
各級ともに、100点満点で70点以上が合格
ただし、1級は4科目に分かれており、1科目ごとの点数が40%以上必要となっています。
各級ごとの特徴
1級
試験科目が商業簿記、会計学、工業簿記、原価計算の4科目に分かれ専門的な知識が問われます。
会計基準や会社法、財務諸表等規則などの企業会計に関する法規を踏まえて、経営管理や経営分析を行うために求められるレベルです。
合格すれば税理士試験の受験資格が得られます。合格には500時間以上必要とも言われています。
2級
試験科目は商業簿記、工業簿記の2科目になっており経営管理に役立つ知識として、企業から最も求められる資格の一つです。
財務諸表の数字から経営内容を把握できるなど、企業活動や会計実務を踏まえ適切な処理や分析を行うために求められるレベルです。
就職や転職にも活かすことができます。合格には250時間以上必要と言われています。
3級
試験科目は商業簿記の1科目になっており業種・職種にかかわらずビジネスパーソンが身に付けておくべき「必須の基本知識」として、多くの企業から評価される資格です。
小規模企業における企業活動や会計実務を踏まえ、経理関連書類の適切な処理を行うために求められるレベルです。
合格には100時間以上必要と言われています。
簿記初級
昔は簿記4級までありましたが廃止され、その後2017年に新設されたのがこの簿記初級です。
簿記初級は簿記初学者向けの入門級として、新たに簿記の基本原理および企業の日常業務における実践的な簿記の知識が問われます。
また試験は学習の進捗にあわせて試験実施できるネット試験方式が採用されているためインターネットにて試験が行われます。
原価計算初級
原価計算初級は2018年からスタートした試験で原価計算初学者向けの入門級です。
従来、原価計算は2級以上の出題範囲とされていましたが原価計算初級はこれから原価計算を学びたいと思っている人でも学ぶことが出来ます。
原価計算初級もネット試験方式が採用されています。
日商簿記検定に合格するための秘訣
ここでは、日商簿記検定に合格するために何をすればいいのか?
と言う疑問にお答えしていきます。
必要な教材、勉強の進め方
テキスト、問題集、模擬試験問題、過去問題
・テキスト
内容の理解、復習のために使用します。
テキストにそって簿記の基礎基本、取引の理解を進めていきます。
・問題集
基本レベルの問題を回答することで理解を深めていきます。
テキストと連動している問題集を使用し練習問題を回答。
問題集の中には応用問題もあるので、基本レベルが確認できたら積極的に応用問題にもチャレンジしましょう。
間違えて問題についてはチェックをしておき、テキストで復習の後再度問題を回答していきましょう。
・模擬試験問題集
模擬問題集は本試験問題を同じ形式で作成されている問題集です。
本試験を視野に入れて応用力を高めるためのものです。
本試験と同じ時間で問題を回答しましょう。
最初は回答できない問題が多いと思いますが、出来なかった問題はテキストや問題集に戻り復習しましょう。
出来るまでこれを繰り返しやれば実力が身に付きます。
・過去問題集
実際過去に出題されている問題に触れ慣れるために使用します。
過去出題された問題10回分が掲載されているものを選びましょう。
模擬試験問題と同じ学習方法です。
オススメの教材
簿記の勉強にオススメの教材を紹介していきます。
テキスト 問題集
いくつかの出版会社がありますが、個人的に分かりやすく良質な問題が掲載されています。
まとめ
日商簿記検定は他の簿記検定よりも知名度が高いたの就職や転職に有利となります。
ですが、その分難易度も高くなってしまうというデメリットがあります。
2級以上取得していれば評価も上がりますので勉強頑張って合格を目指しましょう。