資格・試験

税理士試験を徹底解説

 

悩んでいる人
税理士試験は難しいの?税理士試験について詳しく教えてほしい。

こんなお悩みを解決します。

 

記事の内容

・税理士試験の概要

・税理士試験の受験資格

・税理士試験の合格率

・税理士試験の免除

本記事では税理士試験について詳しく解説をしていきます。

税理士の事について少しでも興味をもってもらえたら幸いです。

 

 

まず最初に税理士試験の概要について解説していきます。

 

税理士試験の目的

税理士になるためには税理士試験に合格しなければいけません。

そのため税理士試験では、税理士となるのに必要な知識及びその応用能力を有するかどうかを判定することを目的とされています。

 

試験科目

税理士試験は全11科目の内5科目に合格する必要があります。

しかし、税理士試験は科目合格制が取られており一度に5科目を受験する必要がなく、1科目ずつ受験してもよいことになっています。

また、合格した科目は生涯にわたって有効なので、数年間かけて5科目合格を目指すことが可能です。

試験科目は下記の通りとなっています。

会計科目 必須科目 簿記論
財務諸表論
税法科目 選択必須科目 所得税法
法人税法
選択科目 相続税法
消費税法
酒税法
国税徴収法
住民税
事業税
固定資産税

 

税理士試験は、会計科目の2科目税法科目の3科目所得税法又は法人税法のいずれか1科目は必ず選択しなければなりません。)に合格する必要があります。

 

合格基準

税理士試験の各科目の合格基準は60%とされています。

しかし、実際は相対評価がされており上位10%~20%が合格する競争試験となっています。

科目によって難易度や受験者数は変わっていますが毎年の科目ごとの合格率は10%~15%で推移しています。

そのため難易度の低い科目は合格基準点が高くなり、難易度の高い科目は合格基準点は低くなる傾向にあります。

 

税理士試験には受験資格があり、誰でも受験できる訳ではありません。

受験資格については下記の通りとなります。

 

学識による受験資格

・大学、短大又は高等専門学校を卒業した者で、法律学又は経済学を1科目以上履修した者

・大学3年次以上で、法律学又は経済学を1科目以上含む62単位以上を取得した者

・一定の専修学校の専門課程を修了した者で、法律学又は経済学を1科目以上履修した者

・司法試験合格者

・公認会計士試験の短答式試験に合格した者

 

資格による受験資格

・日商簿記検定1級合格者

・全経簿記検定上級合格者

 

職歴による受験資格

・法人又は事業行う個人の会計に関する事務に2年以上従事した者

・銀行、信託会社、保険会社等において、資金の貸付け・運用に関する事務に2年以上従事した者

・税理士・弁護士・公認会計士等の業務の補助事務に2年以上従事した者

 

詳しくは国税庁のホームページを参照してください。

 

税理士試験は科目合格制をとっているので、各科目ごとによって合否が分かれます。

また、年度や科目によっても合格率にバラツキがあります。

科目 R2年 R元年 H30年 H29年
簿記論 22.6% 17.4% 14.8% 14.2%
財務諸表論 19.0% 18.9% 13.4% 29.6%
所得税法 12.0% 12.8% 12.3% 13.0%
法人税法 16.1% 14.7% 11.6% 12.1%
相続税法 10.6% 11.7% 11.8% 12.1%
消費税法 12.5% 11.9% 10.6% 13.3%
酒税法 13.9% 12.4% 12.8% 12.2%
国税徴収法 12.2% 12.7% 10.7% 11.6%
住民税 18.1% 19.0% 13.5% 14.3%
事業税 13.1% 14.8% 11.0% 11.9%
固定資産税 13.5% 13.7% 14.9% 13.3%

 

税理士になるためには税理士試験の5科目に合格しなければいけませんが、税理士試験が免除されるケースもあります。

ここでは、税理士試験の免除についてまとめておきます。

区分 対象者 免除される科目
資格による試験免除 弁護士 ・全科目
公認会計士
学位取得による科目免除 平成14年3月までに大学院に進学した者 ・商学の学位(修士または博士)を持つ者は会計系の科目(簿記論、財務諸表論)
・法学、または経済学のうち財政学の学位(修士または博士)を持つ者は税法系の科目(選択必修及び選択科目)
平成14年4月以降に大学院に進学した者で、会計系あるいは税法系の修士論文を執筆し学位を得た上で、それぞれの科目に1科目以上合格した者 ・会計学に属する科目等の学位を持つ者は残る会計系の科目
・税法に属する科目等の学位を持つ者は残る税法系の科目
平成14年4月以降に大学院に進学した者で、会計系あるいは税法系の博士論文を執筆し学位を得た者 ・会計学に属する科目等の学位を持つ者は会計系の科目
・税法に属する科目等の学位を持つ者は税法系の科目
国税従事による科目免除 10年又は15年以上税務署に勤務した国税従事者 ・税法系の科目
23年又は28年以上税務署に勤務し、指定研修を修了した国税従事者 ・会計系の科目

 

詳しくは 税理士法第7条 第8条を参照してください。

 

まとめ

税理士試験は科目合格制により1科目ごと合格していくことで5科目に合格することが可能になります。

しかし、この科目合格制により1科目に集中して受験する人が増えるため難易度が高くなる傾向があり、5科目に合格するのに平均で8年から10年と、受験期間が長期になりやすくなります。

そのため、近年では一部科目免除の制度を利用して税理士になるケースが増えています。

税理士を目指す方は自分の受験計画を立ててからチャンレンジすることをお勧めします。

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